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※過去に書いた3日目の捕捉みたいな物です。

2時間ほどヒッチハイクをしてたが、その間考えてたことは、
時間が経ち、朝が来て早く温かくなってくれ、
そんな単調なことばかりだと思う。

この先どうするかなんて考えることはなく、
ただ、今、この寒いのから逃れたい。
そんなことだけ考えていた。

今を生きるためにどうするか、
そんな、ことを考えていた。

そして、ふと気付いた。

ライダーハウスまで行っても開いてる保障が無いからだ。

それに気づき、目的地を変更して旭川に引き返すことにした。

旭川なら、24時間開いてるネカフェやファミレスなどもあると思うので、
最悪そこで朝まで過ごせば良いと考えた。

目的地が反対になったので、反対車線へ移動し明るい場所を探した。
24時間営業のセルフのガソリンスタンドが眩しいくらい明るかったのでヒッチハイクを開始した。

2時間くらいしてから、スポーツカーが止まった。
運転手は、25歳の男性だった。

「どこまで行くの?」と、聞かれ
「旭川方面まで行きたいのですが・・・」と言うと
「旭川にビデオでも借りに行こうと思うんだけど乗るかい?」と言われ乗せて貰った。
車の中で運転手の人生相談が始まった。

運転手は、「高校中退してて・・・。就職しているが、仕事が忙しすぎて自分の時間が無い・・・。」など
運転手自身の悩みを、俺に色々と打ち明けて相談してきた。
僕は、出来る限りその相談を聞いて親身に話をした。

かなり、濃い内容の運転手さんの悩みを聞いていた。
初対面なのに、なんでここまで話してくれるんだろう?
僕なんかで良いのか?
そんなことも、頭を過ったけど、寒さから助け出してくれた。
僕にとっての、恩人、今現在できることはやろう。
と、いう気持ちと。

寒い外に逆戻りしたくない。という、
どす黒い腐った人間部分の気持ちで相談を受けていた。

やっぱり、人間って余裕がないと訳分からない行動とっても仕方ない。
そんなことが微かに分かりかけた気がした。
 

旭川に着く寸前に、
「車の中で本当は何処まで行きたいの?」と聞かれたが、
特に目的地が無かった自分は、
ふと、ヒッチハイクで美瑛まで行く途中の滝川にあった 『 温 泉 』 という看板を思い出し。
気になりだしてしまった。

そこで、「滝川まで行こうかなぁって思ってます。」と言うと、
滝川まで乗せてくれることになった。

滝川までの道中は、ずっと色々と人生相談に乗って過ごすことになった。

そして、空が白んだ頃に滝川に着き降ろしてもらうが、
時間が早すぎて開いてる場所は、やっぱりコンビニくらいだった。

夜が明けたことは、僕に安心感を与えてくれた。
やっぱり、1日の始まりは朝が始まりなんだと思う。
夜が終わったと気づいた瞬間に、
次の日が始まっていると本能的に感じていた。
朝が始まりを告げるというより、夜が終わりを告げるだけ。
夜の終わりを聞いて、新しい1日の始まりを知る感覚。
でも、これは、ギリギリの状態じゃないと感じないかもしれない。
現に今は、そこまで深く感じない。
夜が怖いとは感じなかったが、夜に引きづり込まれそうな感覚にはなった。
綺麗な星空を見上げていると、夜に引きづり込まれて一緒に終わりになっても、
後悔はしないという気持ちにさせられた。
太陽がある時は、そんな気持ちにはさせられなっかったのに、不思議だ。
 

今の目的地は滝川だったにも関わらず美唄までヒッチハイクをすることに。

なぜ、すぐにヒッチハイクしようと思ったか、
その理由は、

座って休めて暖かい=ヒッチハイクで乗せてもらえる車


という方程式が頭の中に出来上がってしまっていたからだ。

自分は、凄いズル賢く汚い人間だと感じた。
だけど、寒さで倒れる訳には行かないのと、別に無理に滝川で温泉に入る必要は無いと考えて居た。

夜の間は、そんなことは考えなかったと思う。
だけど、朝が来た瞬間に、意地でも生きたい。
そんな感情が腹の奥底からジワジワ、ザワザワと染み出てくる感じがした。
今日を迎えたのだから、今日を生きたい。
今日を迎えたのだから、今日だけでも生きたい。
そんな気持ちが生まれていた。

でも、読み返してみると、意地汚い人間だなと感じる。
とてつもなく恥ずかしい。

ヒッチハイク開始から数分後、すぐに車が止まった。

美唄まで乗せてくれるとのこと。

寒いので、その車に飛び乗ることにした。

数時間後、美唄で降ろしてもらい現在地がどこか確認した。
すると、そこは12号線の、すぐそばだと言うことが分かった。

12号線とは、29.2kmも直線の国道だ、日本で一番長い直線道路。

やることも無いし、この直線を歩いて進んでみようと思い行くことにした。

お昼過ぎくらいに滝川の橋を渡りきった所で、日本最長の直線道路という看板みたいな物を発見した。

もう、ヘトヘトだった。
29.2km歩き切ったけど、まったく達成感は無かった。
取りあえず。そこらへんで横たわり休憩をしている間に夕方になってしまった。

29.2kmは、
ただただ、長いだけの道のり。
心に余裕がある状態で渡り切れば、感動も大きかったと思う。
その時は、取りあえずで進んでしまったので、感動もそんなに無かった。

感覚的に行けば、遠足の帰宅路。
すごい、要らない蛇足みたいな感じだった。
 

「あ、温泉・・・」気がつけば呟やいていた。
『温泉に入るなら朝から入りたいなぁ』と、思い。
『今日は、今から温泉に行っても長い時間入れないし入るのをやめよう。』と、結論をだした。

そこから歩きだして、通りがかった人に近くにある公園を聞いて、その公園へ向かった。

そこには、大きな観音像みたいなのが建っていて、交通安全祈願と書いてあった。
一応、手を合わせてから、公園内に入って、公園内の水飲み場で髪の毛と顔と足を洗った。
メチャクチャ冷たくて泣きたくなった。

タオルを濡らして絞って、消毒液を染み込ませてトイレに行って体を丹念に拭いた。

髪の毛を洗う時は凄い気持ち良かった。
ただ、足を洗うと一気に体温が奪われるのが分かった。
泣きたくなったというのは、表現ではなく。
本気で声を出して泣きたくなった。

疲れていたからとかじゃなくて、
本能に身を任せて何も考えたくなくなっていた。
 

そして、今までの教訓を生かすために取りあえず旭川へ向かうことにした。
その為に、国道へ向かうのだが、その時点で居る場所は12号線のバイパスだったので、
旭川に向かう車を捕まえるには良くないポイント。

なので、国道の本線を目指して歩くことにした。

本線に着いた頃には、ギリギリ夕方くらいだった。
ここまで歩き通しだったので、足が鉄の棒のように痛かった。

歩いてる間に色々考えた。
それでも、その痛みが辛いとは感じなかった。
この痛みを含めて、今の自分だと感じていた。
「あー、いつもだったらFPSゲームとかやってんだろうな、
 くだらないのかなぁ?そんな人生・・・」
「このまま、生きていけるなら、ヒッチハイクの生活を続けても良いかな・・・」
「取りあえず死ななきゃ良いや」
とか、凄い色々考えていた。
 

ヒッチハイクするには立って居なくてはいけないのだが立ってるのが辛いくらいだった。
運良く、すぐに車が止まってくれ、再び旭川駅まで行くことになった。

その車中、手足が痺れる現象が起きた。
軽い栄養失調なのかな?と感じるが疲れの方が酷かったので気づかなかった事にした。
そして旭川駅で降ろしていただいた。

取りあえず今日はファミレスで一晩過ごそうと考えた。
駅から適当に歩くとスグにファミレスが見つかったが、
長い時間居座ろうと考えていたので完全に暗くなるまでコンビニで時間をつぶした。
そして、暗くなったので、ファミレスへトボトボ歩いて行った。

取りあえず、生きたい。
前に進みたい。って、気持ちが大きかった。
そうすると、楽に生き残れる方法が、
目の前にチラついてしまって、
ファミレスで過ごすという決断を取ってしまっていた。
手足の痺れが気になっていたから、
それも気になっていたし。
少し、ゆっくりしたいと考えていた。

何より、外の寒さが1番嫌になっていた。
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